
最近になって、急にサブスクリプクションサービスを解禁し始めるレーベルやアーティストが増えてきた。
ちなみにサブスクリプションサービスとは毎月定額で音楽を聴き放題出来るサービスのことで、SpotifyやApple Music、LINE MUSICなどのことを指す。
参照:
5分でわかる「サブスクリプション」、単なる定額制との違いは?
PIZZA OF DEATHがサブスクを解禁!
まずはレーベル。
インディーズパンクレーベルのPIZZA OF DEATHが、2019年6月21日0時からWANIMAの楽曲を解禁した。
参照:
社長である横山健のコメントはこうだ。
ピザオブデスレコーズの音源をサブスクリプションで聴けるようにします。
6月21日に WANIMA のピザからリリースしたタイトルからサービスを開始し、近々に全タイトル聴いていただける環境を提供しようと計画しております。
レーベル=音源制作の会社として複雑な思いはありますし、平素より当レーベルを応援して下さっている皆様の中にも同じく複雑な思いを抱かれる方がいらっしゃると思います。
これもひとえにバンドの可能性を広げるための判断だとご理解いただけるとありがたいです。
ピザオブデス代表取締役 横山健
Hi-STANDARDの『ANOTHER STARTING LINE』のゲリラ発売など、CDにこだわってレコード店に足を運ばせようと試行錯誤してきた横山健。
時代の流れとは言え、この決断は苦渋の決断だったように思える。
そしてそのWANIMAのコメント。
サブスク解禁って、もう当たり前になってますけど…
やっぱりこれだけはどーしても言わせてほしかです!!
サブスク解禁するってことは、
いつもみなさんが大切なお金で買ってくれとるCDたちが
いきなり誰でも聴き放題になるということです。
やから、「今どきサブスク解禁せんのは時代遅れや!!」
って仮に言われようともWANIMAはずっと…悩んでました。
でもWANIMAを知らんかった人が
たまたまテレビやラジオ、フェスなどで
WANIMAを聴いて好きになってくれたように。
サブスク解禁したことでまたそんな出会いが増えることを信じて…
決めました!!サブスク解禁!!
WANIMAの音楽をもっと近くへ。
もっと遠くの世界へ、みんなと、ともに!!
最後に…!!
CDも気合い入れて創っていきます!!
やっぱりWANIMAはCDも大好きで宝物だけんね!!
今までCDをお金を出して買ってくれてたファンへの気持ちに寄り添うコメント、これこそがWANIMAらしいとも言える。
【メーカー特典あり】Everybody!! TOUR FINAL (WANIMAが持ってそうなバンダナ付) [Blu-ray]
そして10-FEETも6月24日サブスク解禁した。
参照:
6.24(月)よりサブスクリプション型(定額制) 配信サービスにて、 最新作「Fin」までのアルバム8作品とシングル14作品をついに配信開始!
細美武士も最近ちらほらサブスクの話をラジオでしてるので、the HIATUSの新作はひょっとしたらひょっとするのではないか。
ということは盟友のTOSHI-LOW率いるBRAHMANも…と思ったら彼らはもうしてましたね。
ってことでサブスクはここに来て一気に市民権を得てきているようだ。
違法アプリが無くなればお金がバンドに流れていく
たしかにWANIMAが言うように、お金を出してCDを買ってくれた人に配慮する気持ちは嬉しい。
実際俺もピザ時代の音源はお金を出してダウンロードしたものだ。
でも、もはや音楽はCDで買う時代ではなく、新しい時代に入ってるのだ。
そのことについて気にしてもしょうがない。
俺は最近またApple Musicを使いだした。
以前使ってた時と比べて、特に邦楽のバンドの曲が格段に増えた。
今回のピザや10-FEETのサブスク解禁も、一部のユーチューバーが違法アプリの撲滅に乗り出してから事態は動いてるのかもしれない。
参照:
音楽業界を守るためにMusicFMなどの違法音楽アプリの全アクセス禁止を総務省へ求めます!
先日のラジオでサブスクについて聴かれた細美武士はこう言っていた。
そうですねえ、なんだろ、この辺は何だ?ミュージシャンがあんま考えてもしょうがない部分というか。
なんつーんだろうな?そういうのは時代とともに変わっていくものだからどう聴いてもらっても構わないし、なんか(質問者)がそれで、「あ、アーティストへの還元率が低いのか、サブスクで聴いてしまって申し訳ないな」と思う必要は全く無くて。
自分が一番便利で聴きやすいもので聴いてもらえれば、それで全然いいんじゃないかと思います。
なんか俺もその辺に関して知ってはいても、うーん、もちろんお金はね、綺麗事言うつもりはないから大事ですけど、あの、稼げるから音楽やってるわけではないからね、もちろん、はい。
参照:

アーティストへの還元率はCDを買ったほうが高いというのは事実みたいです。
実際今売れてるアーティスト、例えばB’z、サザンオールスターズ、米津玄師や星野源、彼らはまだ解禁していない。
(追伸。その後星野源はサブスクを解禁した。)
それはやはり、音源はサブスクよりもお金が儲かるからだろう。
細美武士の言うように、「稼げるから音楽をやってるわけではない」というのは正論だ。
多分細美さんは本当にそう思ってるだろうから。
でも、この世の中には稼げてないバンドやアーティストが多い。
サブスクが解禁されて音源が売れなくなる可能性も否定できないが、そもそも今の時点でファンはサブスクではなくて音源を買ってる割合が高いはずだ。
何が言いたいか?
無料で音楽が聴けなくなったら、人はどうやって聴こうとするか?
必ずサブスクに流れてくるのだ、全員とは言わないけど。
そんなに音楽を好きでない人はサブスクにお金を出すのすら惜しむかもしれないから、音楽を聴かなくなるかもしれない。
俺はその層はもはや捨てればいいと思ってる。仕方ない。
どうしても聴きたかったらYouTubeで聴いてくれ。
サブスクは学割もきくし、初回入会キャンペーンもある。
親が音楽好きなら家族割りもある
「お金がないから音楽に金をかけられない」というのはもはや言い訳にすぎないと思うのだ。
月々1,000円(学生は以下)を惜しんだら音楽が聴けない。
それでいいじゃないか。
それの何がいけないんだろうか。
それらの違法アプリが今後撲滅されたら、サブスク人口が増えて、そのうちにアーティストへの還元率も上がるはずだ。
そしてコアなファンはこれからも引き続きCDや音源を買えばいい。
だって還元率が高いんだから。
インディーズレーベルのピザオブデスがサブスクを解禁したということは、結構重要な事だと思うのだ。
今後きっと、音楽に対して誠実な流れが来るだろう。
PIZZA OF DEATHがサブスク解禁宣言をして、それがKen YokoyamaやHi-STANDARDではなくWANIMAからってところに納得。一番お金になるもんねぇ、WANIMAさんは。レーベルへの入り口としても最適だし。音楽は無料で聴けるものではありませんので悪しからず。
— デミさん (@Takenoco0803) June 21, 2019
好きなバンドに思いっきり活動してほしい。
俺はそう願わずにはいられない。
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