

- エルレの細美さんがやってる、the HIATUS(ハイエイタス)ってどんなバンドなの?
- おすすめの曲は?
この記事はそんな疑問をお持ちの方の悩みを解決する記事となってます。
2019年、the HIATUSは6枚目のアルバムを制作することが発表になっています。
参照:

2018年5月、10年ぶりに復活したELLEGARDEN。
そのボーカル・細美武士が活動休止した直後に組んだバンド、それがthe HIATUSです。
しかしやってる音楽は難解で、実は俺も最近までよくわかってなかったんです。
この記事ではそんなthe HIATUSの歴史や今までの作品を、おすすめの曲と共に紹介します。
記事を読み終えた後このバンドへの理解が深まってれば幸いです。
今年結成10年目を迎えるthe HIATUS。
知ってる人も知らない人も、改めて最後までご一読ください。
the HIATUS(ハイエイタス)とは?
2008年のELLEGARDENの活動休止後に細美武士(vo,g)が立ち上げ、活動開始。
メンバーは細美の他、masasucks(g)、ウエノコウジ(b)、柏倉隆史(ds)、伊澤一葉(key)、一瀬正和(ds)の6名。
2009年4月、幕張メッセでの“PUNKSPRING”(2017年惜しまれつつ終了)にて初ライヴを実施。
同年5月の1stアルバム『Trash We’d Love』は初登場1位を記録。
直後のツアーや大型フェスも盛況となるなど、大きな注目を浴びる。
2012年堀江博久(key)の脱退。
その後はツアーメンバーの伊澤が楽曲制作にも参加。
2014年12月には初の日本武道館公演を開催。
the HIATUSの初期メンバーは7人
2009年11月18日、1st.EP『Insomnia』をリリースした時のアーティスト写真。
初期メンバー7人全員の姿がある。
写真左より、masasucks(g)・伊澤一葉(key)・ウエノコウジ(b)・細美武士(vo,g)・柏倉隆文(ds)・堀江博久(key)・一瀬正和(ds)。
参照:the HIATUS、最新アーティスト写真はレコーディング・メンバーの7人
初期のthe HIATUSはドラム・キーボードが入れ替え制
皆さんおわかりのようにドラムとキーボードは二人体制。
初期の頃はライブやツアーによってメンバーは変わっている。
例えば
- 2009年5月24日『DEVILOCK NIGHT』柏倉隆文(ds)・伊澤一葉(key)
- 同年9月からのレコ発ワンマンツアー一瀬正和(ds)と堀江博久(key)
のようにである。
これは2012年に堀江博久(key)が脱退するまで続く。
なお一瀬正和(ds)は2015年にMONOEYESが結成後、そちらの活動がメインになっている。
the HIATUSの歴代アルバム
今までにEP3枚、アルバム5枚をリリース。
その曲は一言で言ったら難解。
容易にコピーできない代物になっている。
例えるならまさに、細美武士ラボ(実験室)だ。
エルレ+鍵盤 1st.『Trash We’d Love』

1st.『Trash We’d Love』。
その中身を誤解を恐れずに言えば、ELLEGARDEN +鍵盤といったところか。
「とにかく俺は本気で、音楽で少しでもこの世界をよくできると信じてる。
いつ終わるか分からない自分の人生を、その目的のために捧げたいといつからか思うようになりました。
だから休んでる暇なんかない。」
ELLEGARDENを失って、細美武士のソロプロジェクトとして始まったthe HIATUS。
このアルバムの中の曲たちは「エルレの細美武士」感のあるものが多い。
その中でも『The Flare』の壮大な世界観には、細美武士の新しい可能性を感じましたね。
〈オススメ曲〉
- 『Ghost In The Rain』
- 『堕天』
- 『紺碧の夜に』
脱・エルレ 2nd.『ANOMALY』

2nd『ANOMALY』はさらにディープな世界に引き込んでいく。
『Insomnia』のようなストリングスを取り入れたもの。
細美ラジオでおなじみの『Monkey』。
ライブの定番曲『ベテルギウスの灯』。
『Antibiotic』や『Notes Of Remembrance』は、もうエルレの影も形もないくらい実験的だ。
このアルバムから柏倉隆史のテクニカルなドラムが前に出てきてます。
〈オススメ曲〉
- 『Talking Reptiles』
- 『Insomnia』
- 『ベテルギウスの灯』
闇から光へ 3rd.『A World Of Pandemonium』

今までの2枚と変わってきたのは、3rd『A World Of Pandemonium』から。
一曲目の『Deerhounds』のイントロのアコースティックギターにそれは現れてる。
柏倉隆史のドラムがすごく有機的なので、単純にエレキのストロークを8分とかで弾くっていうんじゃなく、シンコペートしたり、ポリリズミックになるように音と音の隙間にギターを入れるには細かくフレーズを刻めるアコギのほうが絡みやすかったっていう理由もあります。
細美武士を中心に曲作りをするのだが、3作目でいよいよバンド内の役割分担が整理されてきた。
メンバーの個性が色濃く出た作品である。
前2作と違っているのは曲全体の多幸感だ。
震災を経て細美武士のメンタルも強靭に、そして安定してきてるのが要因か。
『Bittersweet / Hatching Mayflies』は、スロウな曲に細美武士の優しい歌声が重なる。
アコースティックだと歌の上手さが引き立つ。
というか実際に上手くなってるんじゃないだろうか。
細美武士はこのアルバムで一皮むけて一段上のステージに到達した感がある。
堀江博久(key)はここで離脱。
〈オススメ曲〉
異国の香り 4th.『Keeper Of The Flame』

振り返ってみると、今回のアルバムの制作はいい旅だったと思うな。
時間との闘いもあって大変だったけど、アルバムが完成したときの空気はすごくよかったから。
このアルバムを聴くと、本当に世界旅行をしている気分になるのだ。
ラジオでアイスランドを一人旅中のリスナーからのメールが読まれたからなのか。
参照:「やりたいことがやれている」細美武士がthe HIATUSのツアーを語る!
でも、このリスナーが挙げた『Something Ever After』だけではない。
『Horse Riding』にも『Sunset Off The Coastline』にも同じように異国の香りを感じる。
シンセサイザーを駆使した今作。
もはや「元・ELLEGARDEN」という肩書すら必要のない境地まで達している。
まさに芸術的なアルバムである。
〈オススメ曲〉
- 『Thirst』
- 『Unhurt』
- 『Horse Riding』
ロックサウンドに回帰 5th.『Hands Of Gravity』

個人的な挑戦で言うと、できるだけ人間を感じられるような、いい演奏をレコードに残したいと思ってました。
テイクを重ね過ぎたり、きれいに編集しちゃったりすると、デモ音源にあったような、曲が生まれたときの喜びとかマジックが損なわれたように感じることがよくあって。
デモを聴きかえすと「なんかやっぱりこれいいんだよなあ」みたいに感じることって、ミュージシャンならみんな経験あるんじゃないかな。
だから今回は、デモ音源の持っているプリミティブな快感みたいなものを残しながら、アルバムの完成形を作りたいと思ったんです。
こう細美武士が語るように、今作は前作のような前衛的なものではない。
あくまでもバンドとしてのthe HIATUSが表現されている。
2015年にMONOEYESが誕生。
その音にELLEGARDENを見出した人も少なくないはずだ。
だからだろう。
改めてthe HIATUSとして表現したい音を『Bonfire』に感じた。
このMVの衣装のせいもあるけど、まさに大人のロックですよね。
その年の暮れにはジャズクラブツアー、『Jive Turkey』シリーズが始まっている。
〈オススメ曲〉
the HIATUSも細美武士の一部分
今細美武士が在籍してるバンドは3つ。
今まで述べてきたthe HIATUSに加え、ELLEGARDEN(2018年に復活)とMONOEYES(2015年〜)もある。
その他にも先日矢野顕子のアルバムに参加したようなソロ活動、BRAHMANのTOSHI-LOWとのユニット、the LOW-ATUSも抱えてる。
その住み分けは難しそうだが、今の細美武士にはこれらの活動が見事に共存してる。
人それぞれ好みがあるので、これらの活動全てを追いかける必要はない。
でも、これら全てが細美武士を形作ってると思ってほしいのだ。
その中でも特に実験的で難解だと思われるthe HIATUS。
でも、安心してください。
俺も理解できるようになったのはつい最近です。
ELLEGARDENとMONOEYESのパンクサウンドだけ好きだなんてもったいない。。
俺は細美武士のラジオ『Hedgehog Diaries』を毎週聴いている。
そのラジオで流れる曲にこそ、現在の彼の音楽的嗜好が隠れてます。
そこにはパンクロックがなかなか出てこないんですよね。
ということで細美武士を本当に知ろうとするならば、the HIATUSを知ることが近道になりそうです。
個人的には1st→2nd→5th→3rd→4thの順で聴くことをおすすめします。
俺のパンクロックに侵されてる耳が慣れていったのはこの順番なので。
その結果、今一番好きなのも3rdか4thとなってます。
いやー長かった、ここまで来るのに(笑)
知れば知るほど沼のようにハマっていくthe HIATUS。
今回の記事がこの難しいバンドを理解するきっかけになったらとても嬉しいです。
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