10-FEETのニューシングル『太陽の月』が7/19発売された。
今回はその中で、先行配信された『太陽4号』について思うことを書いてみた。
肝心なのは溜めるだけではなく吐き出し方
TAKUMAの言葉は我々の心を打つものばかりだけど、この曲をこのタイミングで発表することの意味はなんだろう。
歌詞参照:http://www.uta-net.com/song/232159/
サビに出てくる「太陽」、「この場所」や「あの場所」というキーワード。
ここから連想されるのはファンにはおなじみ京都大作戦の舞台、太陽が丘です。
太陽が丘のことをどれだけ連想してTAKUMAが歌詞を書いていたのかは分からないが、今年の京都大作戦で歌うことを想定して歌詞に組み込んでるのは間違いないと思います。
結成20年、京都大作戦10周年。
10-FEETにとって記念すべき年に出すシングルは、今までの曲よりもさらにテンポを落として完全なバラードして作られてます。
曲がスローになるとボーカルの上手い下手が如実に現れますが、もうTAKUMAクラスになるとそんなこと関係ないですね。
彼は声に優しさがある。
包み込むような、辛い時に寄り添ってくれるようなそんな温かさがあります。
グイグイ引っ張っていく力強さとは相反する、歩幅を合わせて一緒に歩いてくれるような思いやりがあります。
4年間のブランクが空いて発表された『アンテナラスト』。
そして『ヒトリセカイ』。

その空白の4年の間にライブを繰り返すことにより、自分の役割、立ち位置が整理されたんでしょう。
最近英語詞が少ないのも、彼らは自分の言葉に影響力があることを十分にわかってて、それを我々により伝わりやすくするために、日本語詞をあえて選んでるんだと思います。
自分らがやりたいことと我々が彼らに求めてること。
このバランスを取るのに4年のブランクが必要だったんでしょう。
京都大作戦10周年のこのタイミングでこのバラードを発表した意味というのは、今までの数々の言葉を投げかけてきた中、その集大成のメッセージソングを届けたかったんだと思います。
いろいろなテンポ感を試す中で気付いたのは、どんな速さでやってもメロディの良さは損なわれへんなっていうことだったんですよね。
(参照:別冊カドカワ)
そうTAKUMAはインタビューで言ってましたが、想いをより丁寧に伝えるために曲のテンポを遅くすることを選んだのかなと思います。
言いたいことを全部言ったら伝わらないことがある。
京都大作戦2016、『アンテナラスト』のMCでそうTAKUMAは言いました。
この曲も直接相手に言うとかではなくて、自問自答するような歌詞です。
でも最後に溜まった感情が爆発するような部分が。
この部分が入ることによって、より人間臭く魅力的な楽曲になってると思うんです。
背負いすぎないようにしてほしい
人生には楽しいことばかりではなくて、厳しいことや辛いこともたくさんあります。
その中で彼らが言いたいことってシンプルに、人に優しくあれってことなんじゃないか。
京都大作戦の会場内にゴミを残さないこと。
20時以降は音を出さないという宇治市との約束を守ること。
やってることは至極シンプルなのに、それをやり続けることの難しさですよね。
相変わらずゴミを捨てる人はいるんだけど、それ以上に拾う人が多いフェスだって意見を聞いたことがあります(一度も行ったことがないですけどね…)。
彼らの言葉に説得力があるのって、実践が伴ってるからですよね
だからいつも思うんです、大変だろうなあって。
そろそろ無茶苦茶な曲とか作ってもいいんじゃないかな。
自分のことだけ考えた曲とか作ってもいいんじゃないかな。
まあシングルに収録されてるほかの曲でバランスはとってるんでしょうけど、このシングルが一つの区切りになったのなら、そんな曲も聞かせて欲しい。
ツアーもアルバムもそろそろ発表になるかな。
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