【石井麻木】無理しないと出来ないことがすごく大事だったりする。

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デミさん
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今回は『【木内みどりの小さなラジオ Vol.6】ゲスト:石井麻木さん』の文字起こし・後編です。

 

前編はこちら:

【石井麻木】東北や震災のことで1円も貰いたくない。
もう、なんですかね。気持ちだけがずっと強くあって。どうしても東北のことや震災のことで1円も貰いたくないんですよ、やっぱり。これから先もずっとそれは消えないと思うから。写真集(の収益)を全額寄付させて頂いてるのも、この写真展とか写真集で1円でも貰っちゃうと何かが崩れてしまう気がして、自分の中の。

 

「真実をほんと、伝えるんだけど、できるだけこれ以上(被災者の方の)傷口を広げないような表現の仕方…で、したいなとは思ってるんです。なのでどうしても間だったり、沈黙の時間が…」

 

この部分、涙が出そうになりました。

 

木内みどりさんも言っていましたが、石井麻木さんはゆっくりゆっくり言葉を選びながらお話してくれました。

 

本当に優しくて素敵な声です。

 

時間がある方は、ぜひ音声でお楽しみください。

【木内みどりの小さなラジオ Vol.6】ゲスト:石井麻木さん

それではどうぞ。

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細美武士・TOSHI-LOW・東北ライブハウス大作戦について

木内みどり:(中略)細美さんとTOSHI-LOWさんたちが中心となって、『東北ライブハウス大作戦』という動きがあって。

 

というのは、2011年3月11日に東北大震災があった時に、自分達にできることは何があるだろうということで。

 

まずは「泥の掻き出し」というんですけども、とにかく力仕事でも役に立つことをやろうということで皆さん駆けつけて、何回も行っていて。

 

そのうち、被災地の方々も彼らがミュージシャンだってわかっているので「歌ってほしい」ということで歌を歌うようになって。

 

やっぱり復興と言っても、自分達ができることをやっていこうということで、ライブハウスを作ろうということで、本気なの?と思いますが、本当にそれをやってしまったんですね。

 

宮古と大船渡、石巻の3箇所にライブハウスを建てて、そしてそこでライブをやる。

 

被災地の方たちはどれだけ嬉しかったことでしょうね。

 

で、その人達との絆が深くて、割と定期的に通ってらしてライブをやっています。

 

で、石井麻木さんは必ず記録として撮ってらっしゃる。

 

細美さんとTOSHI-LOWさんがまるで5歳時のように並んでる写真がTシャツとパーカー(2種類)、それは石井麻木さんの写真入りで写真展の会場で買えたり、石井麻木さんのオフィシャルHPでも買えるんじゃないかと思います。

 

グッズのことも調べてみてください。

 

木内みどり:東北ライブハウス大作戦』のHPがありまして、そこにこんな文章が載っています。

 

見てみてください。

〜繋ぐ〜

何もかもが崩壊し、変わり果ててしまった馴染みの深い街を見て

ただ呆然と涙を流すだけの自分の小ささを悔やんだ。

津波に流された友人の最後の場に立ち

現実を受け入れられずにいる自分の未熟さを恥じた。

『お前に何が出来る?』

そう自分に問いかける日々が続き、自分自身を見直す毎日が続いた。

ライブハウスに育てられて二十五年

そこで出会った仲間達は今の自分にとって

かけがえのない財産です。

「あれ」以来、その仲間達の行動・意思・団結に接し決意しました。

多くを学び、多くの仲間達と様々なことを分かちあえた

『ライブハウス』を

人と街と世代を橋渡し出来る

『場』を

東北に作ります。

微力を全力で大きな力へ…。

東北ライブハウス大作戦本部長・SPC代表 西片明人

平成二十三年九月十一日

参照:東北LIVEHOUSE大作戦

 

この方、西片さんという方が中心となって、細美さんやTOSHI-LOWさんや、多くのミュージシャンの方が賛同されて、東北に3箇所ライブハウスを作った。

 

東北、福島、その他の県の方たちの復興ということで色んな方が色んな風に動いています。

 

でも、私の知る限り『東北ライブハウス大作戦』というのはまあ知ってる方は知ってますが、マスコミ的にはそんなに知られてないんじゃないかと思うんですが。

 

ほんとにこの方達の活動及び音楽を待ち望んている方たちとの深い深い絆というのを知ることになって本当に感動しています。

 

それで『東北ライブハウス大作戦』というHPは実に充実していまして、この中に、『東北ライブハウス大作戦』のドキュメンタリームービーというのがあって、これはとっても感動的です。

 

参照:Movie of 東北ライブハウス大作戦 ドキュメンタリームービー

 

今の世の中本当に政治家がひどいですよね。

嘘に嘘を言って、どれだけ…平気で嘘を言う。

安倍晋三さんも麻生さんも片山さつきさん?とか本当にうんざりするようなウソウソウソですけど。

 

この、『東北ライブハウス大作戦ドキュメンタリームービー』を観ると本当に、人を信じる、人を受け入れる、そして語り合う、優しくし合う、助け合う、補い合うということが本当にあって。

 

特に都会で暮らしていると寂しいし暗いし、効率とか数字で自分を判断されてしまって嫌なことがいっぱいありますけれども、このムービーを観てください。

 

本当に良いです。



石井麻木 人生のご褒美みたいな瞬間

木内みどり:時々だからそういう人生のご褒美みたいな瞬間が…

時計って「カチカチカチカチ」って言ってるけどたまーに「ボーン」ってくるわけじゃないですか?

 

「ボーン」っていうのがそういう瞬間だと思うんですね、まあ変な言い方だけど。

 

あとは退屈だったり辛かったり努力がいったり我慢がいったりするんだけど、時に、自分が期待もしてなかったような嬉しーい一言とか、嬉しーい眼差しとかがあるからずっとやっていけちゃうみたいな。

 

石井麻木:そうですね、あの2人(細美武士・TOSHI-LOW)だったり東北ライブハウス大作戦の仲間たちは私のそういう、何ていうんだろう、ものすごく苦しんでる姿とか写真1枚選ぶのに、写真展にこの写真を出す、出して悲しんでしまう人はいないかとか。

 

涙が止まらなくなってる姿とかを見てるから、何ていうんだろう、そういうのを全部知ってくれてる上での言葉だったり関係性はすごく、ものすごく大事な、改めて思わされましたね。

 

あんなに、大きな…

 

石井麻木 毎月11日のタイムテーブル

木内:なんかアシスタントやりたいとか…

麻木:いっぱいメール来ますし写真展でも頂くんですけど、やっぱり、ずっと一人でやってきているので、誰かに頼む、誰かを付けるということが性格上苦手なのもあって、たぶん、ずっと一人で行くんじゃないかと思います(笑)。

 

「なにもいらないから荷物持ちでも運転でもします!」とか言ってくれる子もいっぱいいるんですけど、私は荷物は自分で持つし持たせられないし。

 

自分で全部やったほうが気が楽なので。

 

木内:ちなみに今日は何時に起きてどういう…

麻木:今日は4時55分に起きて、6時ちょっと過ぎかな?に、家を出発して…

 

木内:お茶くらい飲んだ?

麻木:お茶は飲みました。

 

木内:で、この黒い車を運転して…

麻木:(笑)黒い車を運転して…

 

木内:(福島まで)何時間?

麻木:4時間はかかんなかったです。

3時間半くらいかな。

飛ばしてきたので(笑)

 

木内:で、7年、約8年になろうとする月命日、毎月の11日は朝早く出て、諸々あって…

 

麻木:21時位までかな、仮設だったり福島のみなさんと一緒にいて、そっからまた運転して帰る…夜中のまあ1時か2時に家に着いてっていう。

 

そっからその日の写真を整理する…皆さんに送ったり。

今日の写真、みんな楽しみにしてくれているので。

 

木内:そう言ってましたもんね。

みんな「ください」とか。

麻木:そう、先生にも送らせてもらって。

だからほぼ24時間起きてますね、11日は。

 

木内:何それー!

麻木:だって寝るのが4時5時になるので。

起きたのが4時5時だから。

必ず11日は24時間起きちゃってます。

(笑)でもやっぱり「無理しないでください」ってたくさんの声頂くし、すごく嬉しいですけど、その心配してくださる声だったりお客さんとかスタッフの子達が。

 

でも無理しないと出来ないことって絶対あるんですよね

 

そう、無理しなきゃ出来ないことがすごく大事なことだったりするし。

 

無理しないで出来ることだけだったら…ねえ…そんなことありますか?(笑)

 

無理しないと出来ないことがあります。

 

木内:ほんとですね。

麻木:はい、あります。

だから、無理してでもやりたいこと。イコールなんですけど。

 

木内:でも無理でもなんでもやれば、やりたいことが出来る。

麻木:そうですね、11日にこっちに来ることは出来る、無理すれば。

 

スケジュールもそうですけど、睡眠時間もそうですけど。

 

木内:まあ帰りの運転は心配よね。

麻木:そうですねー。ほんとに寝ながらしてるので…(笑)ほんとに気をつけます。

 

木内:携帯出たりしないでね。

麻木:はい、大丈夫です。

 

木内:お願いします。

私、親戚の人がね、朝携帯が鳴ってね、それを取ろうとしたら落っこっちゃったんですよ。

 

で、それを拾おうとして正面衝突。

誰も通ってない中央高速の路肩にガンッ、っていっちゃって即死。

 

麻木:えー!

 

木内:だから携帯は絶対出ないでねって…

落ちようが何しようが、携帯で話しながらの運転は絶対ダメ。

 

石井麻木 結婚について

木内:え、麻木さんって一人っ子ですか?

麻木:いや、姉がいるんです。

年子の姉がいるんですけど。

 

木内:全然写真とかは関係なく?

麻木:うん、お姉ちゃんだけ何も…お姉ちゃんだけ堅気ですね(笑)

 

母親が絵描きで父親が建築家なので…

おかしな…昔からそういう空間で育ったからこうなっちゃったんですけど(笑)

 

木内:いやいやいや。

17歳で東北一人旅するっていうのは強いって言えば強いですよね。

 

麻木:そうですよね。

結構、というか常識知らずというか…あんまり今も変わってないですけどね。

 

木内:なんか月並みの質問で言うのも恥ずかしいんですけど、結婚するとか、なんかこう…

 

麻木:一切無いです。無いです。

 

木内:絶対無い?

麻木:無いです。したくないです。

 

木内:したくない?

麻木:ないんです。

これは高校の時からずっと変わらない(笑)思いです。

 

木内:普通に言う「女の幸せ」みたいなのいらない?

麻木:いらないですね。

てか、それが女の幸せだと思ってないので、それだけが。

 

それが一番だとは思ってないので。

もちろん幸せだとは思うんですけど、うん、それが一番だとは思えないんです。

 

木内:やっぱりやりたいことか、居たい場所に居たいっていうこと?

 

麻木:そうですね、居たい場所に居たい、まさしく(笑)。

 

木内:私もね、こういう仕事をやって、ある時、このままじゃね、私は、いわゆる芸能界のどんぶり勘定の中にいるわけだから、人としておかしくなるんじゃないか?って不安になって。

 

1時間働いたらいくら貰えるのか?ってことを自分でちゃんと体験しようと思って、喫茶店に、あの頃時給650円とかだったと思うのね、昔、私68だから。

 

それが18くらいのことなので。

それで喫茶店のウェイトレスに行ったの。

それで1日目、ミニスカート履かされて。

 

それで、しゃがんでコーヒー出さなきゃいけないのよね。

だからパンチラみたいなのがちょっとあって。

 

それが屈辱的で。

でも1日目頑張って。

 

2日目行きました。

で、堪忍袋の緒が切れるー、でもここを乗り越えなきゃ駄目だー!って。

 

で、3日目、心が折れて辞めました(笑)。

麻木:はい、正しいです(笑)。

私も女だからっていって、散々悔しい目には遭ってるので。

 

まあ何ていうんですかね、ずっと男の子に生まれたかったんです、昔から。

 

「何で男の子に産んでくれなかったの?」ってお母さんにも言ってたくらい男の子に生まれたくて。

 

木内:それは何かきっかけがあるんですか?

麻木:なんでだろう。ちっちゃい子供の頃から言ってたので。

 

木内:よく、小学校高学年から中学校くらいになると、女の子って2人ペアになるじゃない?あれが嫌だった!

 

麻木:ああいうのがすごく苦手でした!

 

木内:私もそう。うっとおしいー。

麻木:本当にできなかったです、あれは。

男の子のほうがサバサバしてて楽じゃないですか?あれに憧れて憧れて。

 

今周りにいる人とかもそうですけど。

里奈ちゃんも、片平里菜ちゃんもそうですけどね。

 

木内:可愛らしいー。

麻木:あんなに可愛いのに男っぽいというか、似てるんですよ、そういう中身が。

 

木内:ある意味では男も女もないんですよね。

両方あるじゃないですか?

細美さんは男性だけどすごく女性的な、女性にしかわからない感性みたいなの持ってるし。

 

だから男性性と女性性とあって、みんな両方とも持ってるんだと思う。

 

麻木:持ってますね。

 

木内:ことさら、男性!っていうのを出してる男優さんに限ってゲイだったりするし、すごく女優ー!女ー!を出してる女優、色っぽい女優さんは中身が男だったりするから。



石井麻木 写真展は自費開催

木内:えっとー、今の感じで月命日は福島にいらして。

 

で、撮った写真はどんどんどんどん増えていくわけだから。

 

麻木:新しくどんどん追加されていきますね、会場ごとに。

 

木内:それと、生活(費)を稼ぐっていう仕事は?

麻木:普段の撮影の仕事はライブだったり…

そういう仕事で頂くギャラを全部その写真展に充ててます(笑)

 

じゃないと本当に開催できないくらい…

多分みんなが思ってる以上に写真展ってお金かかるので。

 

パーテーションだけでも普通に50万60万…レンタル費ですよ、レンタル代だけで50万60万。

 

プラス会場費が50万60万、普通に3桁は軽く超えて、発送費だったり色々、維持費もそうですけど。

 

木内:それでも入場無料としているという(笑)

麻木:そこだけは貫きたいんですよ。

 

写真展 全国16都道府県32箇所目

木内:この入場無料の写真展について少しお話します。

石井麻木さんが東日本大震災直後から毎月11日という月命日の日には福島に通って。

 

撮ってきた写真を、『写真と言葉で届ける写真展』ということでタイトルが、『3.11からの手紙-音の声』という写真展をやってらっしゃいます。

 

色んな所でなさってるんですが、今回は2019年ですが、2月4日から16日まで、新宿の全労済ホール スペース・ゼロというとこで写真展をやってらっしゃいます。

 

この小さなラジオの石井麻木さんの回がそれに間に合えばよかったんですが、諸々の都合で今あなたがこれを聴いてくださっている時にはこの写真展は終わっているかと思うんですが。

 

でも石井麻木さんのツイッターとか石井麻木写真展のHPとかで追いかけて見てみてください。

 

例えばそれに、「行ってきました」って人がツイッターでこういう風に書いてくださってるんです。

 

石井麻木さんの写真展に行ってきました。

渋谷・神戸・新宿で3回目ですが、今回は一枚一枚何度も見て、グッズを買ったりして、気がついたら2時間も会場にいました。

言葉では簡単に言えないけど、麻木さんの撮る写真は暖かくて優しい、そして決して忘れてはいけないことを教えてくれます。

という風に書いていらっしゃいます。

 

えーっと、ツイッターでの名前が、「エミ ガウパイテロフード部No.16」(笑)難しいな読み方が…という方が書いてらっしゃるんですが。

 

とにかく石井麻木さんの写真はほんとに独特なんですね。

 

人の心を写す、「心」を「写」す、「写心」と麻木さんはおっしゃってますけど、ほんとに、石井麻木写真展を気にして頂いて、いつか石井麻木写真展を観にいらっしゃってください。

 

石井麻木 メジャーなマスコミより映画が好き

木内:なんかね、細美さんと知り合いになってから見えてきたことなんだけど、ミュージシャンでも、役者でも、写真家でもそうだし、今日のキャンドル・ジュンさんもそうだけども。

 

マスコミですごく稼いでいる歌手とか写真家とかそういう人もいるわけじゃないですか?

 

そういう方と全く別のところで(笑)なんていうの、そういう人がいて。

 

私こっちの人が好きだなーって(笑)。

麻木:こっちのほうが気持ちいいのになーって思いますよね(笑)

 

私観れないんですよねー。映画は観るんですけど。

 

木内:さっきキャンドル・ジュンさんに話をしたんですけど、『モルゲン、明日』って映画があって。

 

坂田雅子さんって方が撮ったドキュメンタリー映画なんだけど。

 

ドイツに行って、

「ドイツはなぜ脱原発が実現出来たのか?どうして日本人は出来ないのか?」

っていうことを歴史を遡って。

 

やっぱりドイツはヒトラーを産んだところだから。

そしてみんなで良いって思っちゃったわけじゃないですか?

 

ドイツ国民みんなが「ハイル・ヒトラー!」と言っちゃった国だから。

 

そういう血があるんだということを全員が自覚してるかどうかわからないけど自覚し。

 

そういう軍隊的なものとかそういうのをどんどんどんどん止めていった。

 

それでチェルノブイリがあった、福島があった。

 

というところで方針転換して脱原発っていうことがやれている。

 

原発で得れる電力なんていらないってみんな思えた。

 

どうして日本人は出来ないのか?っていうことを比較対照することで浮かび上がらせる、みたいなドキュメンタリーがあって。

 

それは麻木さんにもぜひ観てほしいなって思うんですけど。

 

麻木:それはいま上映されてるんですか?

 

木内:もうそろそろやり始めてる。また情報送るけど。

麻木:ありがとうございます。

 

木内:でもそういう映画はメジャーにはならないし。

麻木:単館上映だったり。



石井麻木 情報は自分で取りに行く

木内:だから今こそ、知りたい情報は耳をそばだてて…

 

麻木:自分で取りに行かないと、情報を。

 

木内:そうなんです。

麻木:知りたいものも知れないっていうこの…時代ですよね。

 

それはすごくもどかしくて。

知ろうとしないと知ることが出来ないっていう現状に、なんだろう、悔しいし、それでいいのかな?って思っちゃうので、写真展を通してそういうことも伝えてる部分もあるんですけど。

 

あと、本当に知りたいことはテレビからじゃ知ることは出来ないと思っているので。

 

現地に足を運んで、生の声を聞かせて頂いて、触れ合って、子供達とお母さん達と一緒にご飯食べて話して遊んで。

 

そういう時間?何にもしない時間でも一緒にいるっていう時間がこの7年間で大事だったし大きかったし。

 

これからもよりそうなっていくんじゃないかなって思ってますね。

 

やっぱ1年経って2年経ってどんどん来る人は減ってる。

 

もちろんそれはしょうがないことなんですけど、だからこそ来続けたいし。

 

「もう復興したと思われてるんだよね」

「もう東北のことなんて忘れちゃってるんだろうね」

 

なんて彼女たちに言わせたくないので、これ以上。

全然忘れてないし、むしろ毎日共にあるくらいの気持ちなので。

 

必ず毎月来るし、会いに来るし、何もなくても、11日に来れない時はその前後に来たり。

 

クリスマスに突然行って驚かしたりもしてるんですけど(笑)

 

木内:「突然来るよね!」って言ってましたよね。

麻木:そうそう。突然ケーキ持って現れて!なんて。

そういうこともあったり。

まあ家族ですね、大きく言えば、大きな大きな家族が出来た。

 

震災後に大きな一つの家族が出来た。

 

木内:だから、逆に言えばお金では買えない大きなものを得ているわけですよね。

 

麻木:そうですね。

「写真展とかを自費でやって、一銭の得にもならないのに何で続けてるんですか?」

 

っていう質問を頂いた時に、その、損得?で考えたことがまず無かったし。

 

むしろ逆だと思ってたし。

得るものが無い…得るものしか無いと思ってるので。

あ、お金の面で言ったら出てく一方ですけど、それ以上に心の面、相手との関係性、生まれたもの、見えるもの、学ばされるもの、気付かされるもの、感じさせられるもの。

 

全部やっぱり動かないと見えないものだったし、人と人が会ってこそ、出てきたことだったので。

 

もう、そういうもの全部もらってる感覚しかないので。

 

損得だったり、利益がないのに…っていうその質問自体がよくわからなかったです(笑)

 

木内:損得でなんて生きてませんよ!って感じですかね?

 

麻木:そうそうそう(笑)初めて、だから、「なるほど、そういう感覚で生きてる人もいるんだ」っていうのを気付かされたんですけど。

 

木内:だから私そういうので動いてると、「交通費は出るの?」「え?どこから?」みたいな(笑)

 

麻木:出るわけがない(笑)

でも出してでもやりたいことだったり、したい場所だったりする…

 

それはでも、理解できないのかな?(笑)

 

木内:理解できないのよねえ。

麻木:(笑)そっか(笑)

 

木内:でも、私も、2011年3月11日以降人生が変わっちゃったんですけど、変わって良かったなあって思うんですよ。

 

細美さんみたいな方ともお知り合いになれたし、麻木さんともこうやって喋れたし。

 

ほんと、そうじゃなかったら出会えなかった、知り合えなかったっていう。

 

だから人を見る目が変わってきたというか、なんか友達関係もガラッと変わっちゃって。

 

2011年3.11前と、ビフォー・アフターで、完全に違ってきちゃって。

 

石井麻木 言葉を選んで話す理由

なんかね、こういう対談だと、次から次へと私が喋るんですけど、麻木さんとだと次から次へと質問もしないし(笑)

 

麻木:(笑)

 

木内:うん、うん、って頷き合ってる間が長いという(笑)

麻木:間で会話してるんですよね(笑)

なんかわかりすぎるから(笑)

 

木内:うん。リスナーさんね、この、麻木さんの声が本当にきれいな声だから、これ、私あんまり喋んないようにしますけど、麻木さんの喋ってる部分を何回聴いても気持ちが良いと思うの。

 

麻木:いやいやいや、そんなことないです。

 

木内:麻木さんが言ってた、「空を見てるのが好きだ」っていうのと同じように、例えば「風の音を聞いてるのが好きだ」「水の流れる音が気持ちいい」「波の寄せ返し(の音)は気持ちいい」っていうのと同じくらい、麻木さんの声を聞くっていうのは気持ちいいですよ。

 

麻木:ほんとですか?そんな…

 

木内:麻木さんの喋りCDみたいなの作りたいな、私(笑)

 

麻木:(笑)いらないです(笑)

 

木内:くっついて動いて喋る声録音したいくらい(笑)

あれ、札幌でのときもそう思ったの。

麻木:あのトークショーの時ですか?

 

木内:うん、声を全部録りたいなって思ったの。

麻木:うわー、拙いトークショーだったのに(笑)

なんか話してるうちに、写真もそうですけど言葉で、この一言で傷ついてしまう人はいないかとか。

 

もし震災を体験してる方だったら、フラッシュバックして思い出して、辛くなってしまうんじゃないかとか、どうしても常にそれがあるので。

 

言葉を選ぶというか、気をつけちゃうんですよね。

 

ポンポンポンって喋れたら、喋れるようになれたら良いんですけど、何ていうんだろう、どうしてもブレーキがかかってしまう時があって。

 

で、トークショーの最中も、何度もそれが起こってしまって。

 

あと当時の、避難所で出会った女の子の涙だったり言葉だったり…

 

私が思い出して、今でも涙が流れてしまうので。

そういう光景もたくさん見たし、そういうお話もたくさん聞いてきたから。

 

自分がまず思い出して涙が止まらなくなってしまうっていう…状況に陥ってしまうから。

 

なんだろ、なるべく、人に伝える時は写真展で写真に添えてる言葉と同じように、なるべく柔らかい言葉、柔らかい伝え方…

 

真実をほんと、伝えるんだけど、できるだけこれ以上傷口を広げないような表現の仕方…で、したいなとは思ってるんです。

 

なのでどうしても間だったり、沈黙の時間が…

 

木内:言葉を発してない時でも手は動くし、頷きは多いし、体全体で表現してるって感じ。

 

麻木:はい、そうなんですよね。

でも、それラジオじゃ伝わんないですよね(笑)ごめんなさい(笑)

 

木内:いえいえ、いいんですいいんです。



石井麻木 ライブハウスが出来て本当に嬉しかった

木内:だって本当にマスコミでは全然わからないもんね。

麻木:はい、わからないです。

 

木内:細美さんやTOSHI-LOWさんが、ライブハウス3箇所?作ったってことだって知らなかったもん。

 

麻木:はい、その代表の西片さんって人を中心に。

 

木内:だってどれだけみんなに勇気を与え、エネルギーになったか。

すごいことですよね。

 

麻木:すごいことですよね。

音が無くなってしまった街にまた音を鳴らせる場所を作って。

 

たくさんの人の力で出来て。

お客さん、来るお客さんも泣きながら笑いながら観てるその表情も、すごくこう、生きてて。

 

で、お客さんが来たら、その、例えばバスの本数も増えたり、コンビニが新しく出来たり、そういう、光景がすごく嬉しくて、やっぱり。

 

一回人がいなくなってしまった街に、またそうやって新しい…嬉しい、嬉しいですね、嬉しいことです。

 

木内:有難うございました。

麻木さんが帰るのが心配だから(この辺で)。

運転して帰ってください、気をつけて。

麻木:有難うございました。

 

木内:有難うございました。

麻木:とんでもないです。

 

石井麻木 いつか名前を外したい

これで終わりだったのだが、その後雑談っぽく喋ってた言葉がすごく良かったので慌てて録音を回しました。

 

麻木:色んな人の力、色んな人の応援があったり協力があってできてる写真展なので、いつか自分の名前は外せたらいいなと思ってます。

 

木内:同じじこと考えてますね。

私も「木内みどりの」って外して、ただの「小さなラジオ」って書くようにしてるんだけど。

麻木:同じです、まさに。

 

木内:そうすればみんながこれを作ってるんだって。

「ここは私のお手柄よ」って思えてやってったほうが。

だっていつか死んじゃうんだもん、私も麻木さんも。

いつか死んじゃうんだもん。

麻木:そうなんです。

 

木内:でも今出来上がってるものがずっと生き続けてほしいし。

 

麻木:ほんとに明日死ぬかもしれないし。全員、生けるものは100%死ぬんですから。

 

木内:致死率100%。

麻木:ね、致死率100%ですからね。

だから出来ることは出来る時に全部やっとこうって。

 

木内:多少無理してもね。

麻木:はい、多少無理しても。

 

木内:でも今日は無理しないで帰ってください。

眠くなったら停まってください。

お願いします。

麻木:はい、有難うございました。

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